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【駅物語】駅員のリアルな職場と業務を描いた小説!導入部分は面白かったけど…

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2013年に講談社から発売された

朱野帰子さんの小説駅物語を読んでみました。

 

ソフトカバーの美しい装丁に目を惹かれ、

図書館でなんとなく手に取ってみたのでした。

 

駅物語 (講談社文庫)

駅物語 (講談社文庫)

 

 

序盤では駅員のリアルな職場環境が描かれていて、

ブラック企業に勤めた経験がある人なら

共感すること間違いなしな空気感に引き込まれました。

 

人間ドラマだけでなく鉄道車両や駅の描写も魅力で、

あまり鉄道に興味がなくてもスラスラ読めました。

 

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描写は好きなんだけどストーリーが…

 

東京駅の駅員になった主人公の目的は

「かつて自分の人生を変えてくれた5人と

 多くの人が行き交う東京駅で再開すること」

というものです。

 

なんか書いててよく分かりませんがホントにこうなんです。

 

第1章ではある駅員の見習い中のさなかに

とある酔っ払いクレーマーと邂逅しますが、

この男性こそがかつて自分の人生を変えてくれた

5人の内の1人だったのです。

 

男性がクレーマーと化したのにも事情があって、

主人公は暴力を受けるなどして色々あるのですが

なんやかんやいい感じに問題が解決します。

 

 

これだけならまだ『そういうこともあるか』

で流せる話ではあるんですけど、

問題が解決して第1章が終わる間際に

 

「こういう人達があと4人いる…

 いつか再開できるだろうか…」

 

なんてことを主人公が呟くのです。

 

 

この瞬間、

「あぁ、駅で働く主人公が残りの4人と出会って

 イイハナシダナーを繰り返す小説なのか」

とネタバラシを食らった気分でした。

 

ていうか5つの〇〇を見つけ出す。

ってなんかバトル漫画みたい。

 

 

 第2章でもなんやかんやと仕事をしているうちに

2人目の男と出会って問題を解決し、

男の願いを叶えてめでたしめでたしとなります。

 

悪い意味でテレビドラマ的な感じです。

 

2章の時点で伏線的なものを感じなかったので

ずっと同じ読み味が続くのだろうと思い、

読破するのは断念してしまいました。

 

 

導入部分の空気感はすごく好きだっただけに

なんか勿体無い小説だなぁという感想でした。

 

文章自体はとても読みやすい小説だったし、

「駅で働きながらお世話になった5人と再会する」

っていう分かりやすいテーマもあるので、

中学生くらいの子にはいいかもしれません。

 

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