10年くらい前に、「何十年か後には、一瞬で法律の条文とかを検索して教えてくれるAIができるのかなぁ」とボンヤリ考えていたことを覚えています。今の仕事に従事して、色んな法律を覚えなきゃいけなかった(と思っていた)時期に考えていたことです。
例えば大きな会議の場なんかで何か質問があったときに、ピピッと入力すれば、関係する法律の条文をピックアップしてくれるようなもの。できれば、かみ砕いて、分かりやすく出力してくれれば最高だな、とか、勉強をしながら考えていました。
こんなのができたら、テスト勉強とか要らなくなって、AIを使わないのなんて電卓を使わずそろばんで試験を受けるようなものなのかな、とか、でも数学はちゃんと勉強しないと、本当の答えがAIにしか分からないディストピアみたいになったら大変だ、とか。なまけものがボーっと考えることなんて、いつもとりとめのない話です。でも、本当にそんなAIがもうすぐうまれそうな時代が来てしまいました。
わたしは恥ずかしながら、ChatGPTとかそれに付随するようなAIには触れたことがありません。昨年あたりは音楽を作ったり、絵を描いたりするAIが物議をかもしていましたけど、それらにも触れたことがありません。ちゃんと使えれば事務仕事も軽減できるようなんですけど、やっぱり、なんか、怖いよねぇ。
この辺もどこかでちゃんと触れておかないと、大昔の人がワープロからパソコンに移行できなかったように、時代に取り残されるんだろうなぁとはボンヤリ思うのですけども。
ちなみに、絵は分からなかったけど、音楽については人によって好きな音程、好きなメロディーラインがあるんだから、いつかは自動生成できるんじゃないかなと思ってはいました。けど、歌詞から自動で作曲できるようになるとは想像できなかった。クリエイティブな分野の方がAIは得意なのだと、想像できていた方はいるんでしょうかね。
発展途上でこれなんだもの、僕らの子供たち世代が大きくなる頃には、創作に関わる倫理観とかは大きく変わっているかもしれません。
最近ビックリしたのが、Twitterでとある人がAIにお悩み相談をしたら、普通に蓋然性のある回答を得られていたこと。それも、頭でっかちな回答じゃなくて、物事を広く見られる良識人のような、人間味の溢れる回答でした。これはねぇ、本当に世の中が変わっちゃう。デジタルネイティブどころかAIネイティブという世代が生まれそう。
「デートの誘い方」「友達との仲直りの仕方」「うまく誤魔化す方法」なんて、昔は先輩とか先生とかから聞いたり、自分で試行錯誤していた内容を、全てAIで済ませちゃう時代がくる。悪く言っちゃうと、「自分でものを考えられなくなる人間」は確実に増える。今の時代の僕らからすると中々ディストピア感があるけど、多分、段々とそういうのに慣れていくんだろうね。
さて、そんな時代が来ても、僕たちは「老害」にならずに生きられるでしょうか。私は、頑張ってはみるけども、ちょっと自信がない。