12年前に発売されたPSP版ぶりに、スターオーシャン1を購入してみました。
あれからもう12年。
SFCのオリジナル版が23年前なので、初代からPSP版までの11年よりも久しいリメイク(リマスター)になってるんですね。
時の流れは恐ろしい…。
今回購入した【スターオーシャン1 First Dispatcher R】は、PSPでリメイクされた【スターオーシャン1 First Dispatcher】のリマスター版で、オリジナル版はスーパーファミコンで発売された【スターオーシャン】にあたります。
スターオーシャンは思い入れのあるゲームソフトで、初代SFC版はちょっとしたマルチストーリー、マルチエンディングだったこともあり、少なくとも4周はした記憶があります。
本当に好きなRPGなので、ネットでよく話題に出る「ラスボスが弱くて4秒で倒せるw」みたいなのを見ると、エアプ共を一掃したくなるほどです。
そういうわけで、12年前の当時もPSP版を楽しみにして遊んでみたのですが、
1.新規キャラ絵がのっぺりしてて好きになれない
2.主人公ラティの熱い性格(ボイス)が改変
3.操作キャラが3連撃できるのと敵が弱くて飽きる
4.必殺技がほとんど産廃で〇ボタン連打でOKなデザイン
5.魔法以外の遠距離攻撃や技の射程が短く弱すぎる
6.戦闘中に奥義を閃くシステムがない
7.味方キャラのロニキス、フィア、ペリシー等の超絶弱体化
8.というかどのキャラを使っても手触りがあまり変わらない
9.ラスボスのデザイン変更
という、主にバトル面での不満が大きく、個人的にはガッカリリメイクという印象でした。
初代SFC版のバトルも基本Aボタンで良いデザインではありましたが、遠距離技の「空破斬」や奥義の「七星双破斬」が強かったので、ちゃんと戦略的な歯ごたえはあったんですよね。
スクエニといえばガッカリリメイクの代名詞になってきていますが、この頃からスクエニが嫌いになっていったような気がします。
今回の【スターオーシャンFirst Dispatcher R】も基本的にはPSP版のHDリマスターであり、大きなテコ入れはなかったようなのですが、なんと「初代SFC版の声優さんが再収録したボイスで遊べる」という新要素が追加されており、これだけで購入してしまいました。
我ながらチョロい。
購入して5日ほど経って、まだクリアはできていないんですけど、概ね遊びたいところまでは遊んだので感想を書いていこうと思います。
スターオーシャン1 First Dispatcher R
オリジナル版声優との違いについて
今回ボイスをSFC版の声優さんが再収録したものと切り替えられると聞いて飛び込んでみたんですけど、正直満足はできませんでした。
というのもやはりオリジナル版から23年も経っているので、声優さんそれぞれの演じ方も変わってしまっていますし、求めてたものは聴けなかったというのが第一印象です。
具体的にはラティの「行くぜっ!」がオリジナル版よりテンションが低かったり、シウスの独特な「ざぁこぅざぁこぅ(ザコザコ)」が聴けなかったり。
あとは失礼ですけど、ミリーの可愛い声*1の奥にあるおばさん臭だけは、贔屓目に聴いても拭えなかったです。
でもイリアとペリシー役の山崎和佳奈さんは聴きやすかった*2ですし、棒読みと言われるロニキスも渋い声になったアシュレイも良い演技でした。
まぁガッカリした点もありましたが、それでもリメイク版のラティ(CV.宮野真守)よりはリマスター版の優希比呂ラティの方が好みだったし、声優の違いでSFC版に近い気持ちで遊べるんだなぁと感動はしました。
リメイク版の宮野真守ラティは「行くぜぇ?(☆彡)」みたいなカッコいい声が嫌だったんですよね。
こちらはSFC版(オリジナル)とPSP版(リメイク)との声優さんの比較です。
やっぱり初代の優希比呂ラティは熱くて好きです。
倍速移動が快適すぎる!
本作はPSP版のリメイクをベースにHDリマスターされたものですが、声優と新規キャラ立ち絵の違いの他にフィールドや街を倍速で移動できる機能が追加されています。
PSP版のときは移動がかなりモッサリしていて、最初の街に戻るときなどは苦痛だったりしましたが、今作ではかなり緩和されています。
クリアまでのプレイ時間も半分になりそうなくらいサクサクしていてグッドです。
バトルの難易度調整もなかなか良い
PSPのリメイク版の難易度はもう覚えていませんが、多分今回のリマスター版の方が難しくなっているハズ。
おや?と思ったのは中盤に差し掛かったところで敵が急に強くなるところですね。
今まではボタン連打で倒せるバランスだったのが、ターゲッティングなどを考えないとすぐに全滅しそうになったりして、ちょうどいいアクセントになりました。
とはいえ、ちゃんとスキル上げをしたり、アイテムクリエイトなどをすれば問題ないレベルではあるのですが。
特に武器生成の特技などはPSP版だとクリア後まで全然使わなかった気がするので、良調整なのではないかなと思います。
中盤~の隠しボスにも挑んでみましたが、かなりギリギリの戦いを強いられて楽しかったです。
殆どの必殺技が産廃になってる問題
個人的にPSP版の最大の問題だと思うのですが、やはりほとんどの特技が使いづらいものになっていて、決まった攻撃を繰り返すことになりがちです。
主人公のラティで言うと、雷鳴剣は技の発生が遅すぎる上にダメージが通常攻撃1発分並だったり、衝烈破は後スキが大きすぎて反撃でタコ殴りにあうなど。
ただ、どのキャラも一部の技は別格に優秀な性能のものがあるようで、それらを駆使して戦うのはなかなか楽しいです。
隠し必殺技的なものも多いので、使える技を発掘するのはゲーム的にはアリですね。
若干いびつなバランスはSOらしくて良い
現在は終盤に差し掛かったところまで進めたところですが、急に敵が強くなったりしてアクセントになってるのが面白いです。
特に上記の画像のボスはオリジナル版の頃からBGMがカッコ良くて印象的な敵なんですけど、本作では鬼のような強さで全滅しかけました。
セーブを忘れた頃に急に敵が強くなったので、全滅したらメッチャキレてたでしょうけどね。
とにかく接近されたら味方が瞬殺されてしまってたので、操作キャラを切り替えながら、攻撃範囲と発生が優秀な「朱雀衝撃破」を連発して倒しました。
スターオーシャンといえば2のスピキュールや石化ブレス、同じくトライエース作品のヴァルキリープロファイルみたいな結構クセのある難易度だと思っているので、これはSOらしくていいなと思った次第です。
ストーリーがさほど長くないので、こういうアクセントがないと味気ないですしね。
やはり必殺技のバランスに文句はありますけど、なんやかんや結構楽しんでます。
2種類の立ち絵&ボイスが豪華
今作では声優をFDR版(初代オリジナル版声優の再収録)とFD版(PSPリメイク版)のどちらかを選べるほか、キャラの立ち絵イラストもそれぞれ用意されています。
これが結構イベント時の印象に影響してきて、おなじテキストと演出でも臨場感が変わってくるので、FDR版を選択するとPSPの時と違うプレイ感を味わえます。
ただしFDR版の立ち絵を選んでも、ムービーのときだけはFD版になってしまうので、その時だけは目を瞑る必要があります。
まぁムービーも数個しかないからあまり気にならないんですけどね。
ムービーギャラリーから全てのムービーを見返せますが、ボイスを切り替えるとかなり印象が変わるので面白いです。
ゲームの1周自体が結構短いので、周回プレイしても楽しいと思います。
オリジナルが至高だが本作も良い
10時間ちょっと遊んでみましたが、やはりオリジナル版の方が好みだなぁと思います。
スターオーシャンFDRは立ち絵と声優の不満点が改善されているものの、バトル面がPSP版と大して変わっていないので、やはり物足りないです。
SFC版のように、石化持ちの相手が出たら空破斬連打とか、アシュレイは剣の振りが速いとか、フィアは通常攻撃が強すぎるとか、マーヴェルは変わった戦い方ができるとか、ペリシーは技がぶっ壊れてるとか、比べるとリメイク版はそういう住み分けがあまりないんですよね。
今作ではSFC版ぶりにペリシーを仲間にしてみましたが、技が殆ど産廃ですし、自分で操作してみて楽しいとかは正直無かったですね。
あとはエンカウントのときのエフェクトとSEが、スターオーシャン2のものと差し替えられたのもちょっと嫌ですね。
オリジナル版の方がエフェクトが短く、「ギュオッ」みたいなSEが特徴的だったので、これがないせいでスターオーシャン1らしさが減っていて残念です。
まぁでも今作はオリジナル版の声優さんのボイスでプレイできるので、懐かしい気分を味わえてなかなか良いです。
フィールドの移動も、倍速機能のおかげでオリジナル版並にサクサク動けますしね。
PSP版のときは似て非なる何かにしか感じませんでしたが、今作なら私のようなオリジナル版原理主義の方にもおススメできるんじゃないかと思います。