ちょっとだけ冒険記

インドアな冒険ばっかしてるのです

【マンガ】「すべてがちょっとずつ優しい世界」の感想。私たちの生活を支えているもの。

スポンサーリンク

f:id:asamushi:20190110190726j:plain

 

どこで知ったか忘れてしまった本ですが、

Amazonで購入したマンガ

「すべてがちょっとずつ優しい世界」を

先ほど読み終えました。

 

すべてがちょっとずつ優しい世界

すべてがちょっとずつ優しい世界

 

 

あまり読んだことのないテイストのマンガで、

この本の持つエネルギーの強さにあてられ

読み終わった後少しボーゼンとしてしまい、

噛みしめるようにもう一度最初から読み直しました。

 

スポンサーリンク

 

 

私達を支えているよく分からないものたち

 

このマンガのメッセージ性の根幹として

震災による福島の事故と原発の必要性を

童話のような世界観で暗喩されています。

 

いや、「反原発」と書いた方が正しいのかな?

そう書くと左派っぽく感じるかもしれませんけど。

 

 

よく分からないものに身をゆだねること、

知らないふりをして後から文句を言うこと、

周りに同調した結果起こってしまう悲劇。

 

福島の事故はただただ原発が悪かったわけじゃなく、

原発を受け入れて利益を享受していた人たちや

それを良かれと思っていた地域の背景があります。

 

 

私は原発の存在が正しいのか分かりません。

 

原発を廃止できるように生活を改めるべきなのか

次世代へのエネルギーとして推進すべきなのか。

 

いずれにせよ、ヒステリックに反原発!と叫んでも

事態は好転しないと思います。

 

 

そういう意味で、このマンガは

”私達の生活を支えているよく分からないもの”について

強烈なメッセージ性で語りかけてきます。

 

まぁ、物事の正しさなんか全部結果論なので

考えたってしょうがないことかもしれませんけどね。

 

スポンサーリンク

 

 

すべてがちょっとずつ優しい世界

 

すべてがちょっとずつ優しい世界

すべてがちょっとずつ優しい世界

 

 

このマンガの表紙からして、ただ単純に

あまーい優しさに触れられる本ではないのは

見て取れることでしょう。

 

実際、このマンガで描かれるのは

しんみりとした村の生活とそこに起こる人災、

そして、そこで生きる強い人々です。

 

 

「すべてがちょっとずつ優しい世界」とは何か?

 

このマンガは寓話でありながら、

登場する人物は妙にリアルな人間っぽさがあります。

 

 

平等に接しようと努める優しすぎる村長。

 

周りに意見を合わせることを優先するカボチャ。

 

何も知らなかったと後からヒステリックに怒る先生。

 

表面上、とても丁寧な”街の人”達。

 

 

ほとんどBADENDのように終わるこの本ですが、

物語の終わりに悲劇に向き合う人々の強さには

どことなく優しさを感じます。

 

考えてみれば、私たちの世界も悲劇だらけですが

すべてがちょっとずつ優しいと思えなくもない。

 

タイトル「すべてがちょっとずつ優しい世界」には

そういうメッセージが込められているのかなぁと。

 

 

おそらく読む人によって印象は様々でしょう。

 

陰気、暗い、だけの感想の人もいるでしょうし。

 

スポンサーリンク

 

 

子どもが大きくなったら読ませてみたい本

 

残念ながら、多くの人にとって

東北の震災や原発事故は風化していることでしょう。

 

東北で暮らす私ですら、3月11日に近づいてから

あぁそういえばもう〇年目なんだなぁと

思い返すほどです。

 

 

いずれにしろ、本当に目を向けるべきなのは

悲劇や結果そのものじゃなく、

「あの日」のために何ができたんだろう?

と考えることだと思っています。

 

「すべてがちょっとずつ優しい世界」は

おそらく、原発の事故を知らなくとも

心を揺さぶるエネルギーを持っているハズです。

 

正解のない世界でも、考える力を持つために

一度は子供に読ませてみたい本だと思いました。

 

スポンサーリンク

 

 

すべてがちょっとずつ優しい世界 (モーニングコミックス)

すべてがちょっとずつ優しい世界 (モーニングコミックス)

 

 

スポンサーリンク